占い、超能力、風水、仙人に道教と、森田さんのこれまでの体験や最新の調査と仮説が文庫サイズにギュッと収まっていて、目まぐるしく一気に読めました。ひとつの価値観や考えを深めるというよりも常識を超え体験を共有しながらグルんグルんと視点や価値観が揺さぶられました。その視点移動を一緒にすることで、長い過去の歴史の影響などで凝り固まった常識脳が解きほぐされるようでした。 個人的には、リトンビンと白髪のおばばさんの件が印象的でした。白髪のおばばさんは普通の書籍ならカットされてると思います、笑。でも、そこでも「善」とか「正しい」という視点に固まってしまう、危うさに気付かされます。 ぜひ理屈をわすれて楽しんで読んでほしいなと思います。嘘も真も、正しいも間違いもそれぞれが存在していて、そんな対立を内包し「事象」がただ存在しているというのが「世界」そのものなんだと、読後に思いました。
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